ガデリウス株式会社、遠隔操作ロボット「Brokk500」を国内トンネル工事へ提供 ―国内初の適用事例―
2026/06/08
ガデリウス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ヨスタ・ティレフォーシュ/Brokk社製ロボットの日本総代理店)は、西松建設株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:細川雅一)が施工を行う国内トンネル工事現場に、スウェーデンBrokk社製の遠隔施工・解体ロボット『Brokk500』を提供しました。本機材の採用は、遠隔施工・解体ロボットを用いた日本国内トンネル工事として初めての適用事例となります。
『BROKK®』シリーズは、遠隔施工・解体ロボットで、アーム先端に装着可能な多様なアタッチメントを備え、1台で複数の工種に対応可能です。今回提供した『Brokk500』はシリーズ中で2番目に大きなモデルで、掘削、ずり出し、コンクリート吹付など、トンネル施工に必要な主要工程を1台でこなすことができます。
今回の導入では、トンネル坑内の環境面を考慮し、完全電動タイプを採用しました。さらに、狭隘な箇所での施工となることから遠隔操作機能を活用することで、作業員の安全性向上と施工効率の改善を図っています。これにより、CO₂排出量の削減、安全性の向上、工期短縮など、施工現場における大きなメリットが期待されています。
BROKK®シリーズ
スウェーデン・Brokk社製の遠隔施工・解体ロボット。多様なアタッチメントを備え、多用途な工事に対応可能で、遠隔操作システムによりオペレーターが安全な位置から操作できます。 三関節アーム(スリーアームシステム)による広い可動域と高い作業性を特長とし、主に電動駆動を採用することで、排気ガスを発生させないクリーンな施工環境に貢献します。
製品の詳細 Brokk 遠隔施工・解体ロボット
導入の背景
今回の導入は、本線トンネルとシールドマシン発進立坑から分岐するトンネルの間に位置する連絡トンネルの施工という特殊条件下で実施されました。該当箇所では、セグメント※1の撤去範囲や掘削断面形状の制約により、従来のトンネル掘削で使用される大型機械の利用が困難でした。
この課題を解決するため、ガデリウス株式会社は遠隔施工・解体ロボット『Brokk500』を提供し、機械の小型化と高い施工能力の両立を実現。これにより、施工サイクルの向上と現場の生産性改善を目指しました。
施工位置模式図
『Brokk500』による施工概要
『Brokk500』は『BROKK®』シリーズの中で2番目に大きなモデルで、トンネル工事を想定した6種類のアタッチメントをラインナップしています。
今回の現場では、トンネル掘削(NATM※2/機械掘削)における「掘削」「ずり出し(積み込み)」「コンクリート吹付」「支保工建込」「ロックボルト打設※3」といった一連の作業を、1台のベースマシンでアタッチメントを交換しながら施工し、各アタッチメントの検証を行いました。(※4)
全6種類のアタッチメント
導入による効果
遠隔施工・解体ロボット『Brokk500』の導入により、以下の効果が期待されます。
• 機械サイズの小型化による施工性向上
• 完全電動駆動によるCO₂削減(従来比約33%削減)(※5)
• 機械入替時間(※6) の削減によるサイクルタイム向上(工期短縮)
• 遠隔操作による安全性向上
今回の導入では、ブレーカにおいて本体サイズに対し、装着可能な能力を大幅に超える大型化(700kg級)を実現しました。さらに、その他の工種についても各アタッチメントを適用し、今後のトンネル工事全体への適用拡大に向けた検証を行いました。
ガデリウス株式会社は、今後も電動機械および遠隔操作技術の提供を通じて、建設業界の安全性と施工効率の向上に寄与するとともに、建設現場の省人化および環境負荷低減に資する取り組みを推進してまいります。
■脚注
※1)セグメント:シールド工法のトンネルで使用されるトンネル壁面部材。
※2)NATM(ナトム / New Austrian Tunneling Method):地山の保持力を利用したトンネル掘削工法。
※3)今回の施工では,設計上ロックボルトは含まれていなかったため,「Drill」アタッチメントは吹付コンクリートの検測孔施工に使用。
※4)「Splitter」アタッチメントは今回の施工では使用していません。
※5)トンネル掘削で稼働する機械のうち,エンジン稼働する機械において土木工事標準積算基準書(平成 17 年度版)のサイクルタイムをもとに算出しています。
※6)NATM(機械掘削)で使用される掘削機(自由断面掘削機やブレーカ),バックホウ,ドリルジャンボ,エレクタ―,吹付機が駐機位置と切羽(トンネル先端部)を自走して往復する時間。